出産一時金のこれから
2009年1月から、出産一時金の支給金額が、今までの35万円から38万円に増額されました。出産費用は高額なので、少しでも増額されるのは嬉しいものですよね。
ただ、今回の増額は「産科医療補償制度」が開始されるのにあわせたものです。産科医療補償制度というのは、分娩の際に脳性麻痺になった乳児や家族の経済的負担を補償するために導入された制度です。医療機関が事前に3万円を保険金として保険会社に納めて、赤ちゃんが脳性麻痺で生まれてしまった場合、医療機関に保険会社から補償金が支払われます。赤ちゃんを無事出産したいのはすべての方の願いですが、万が一のときのために、保険をかけてもらえるのは助かりますね。
今回の出産一時金増額というのは、この産科医療補償制度で払う3万円を補填する意味で38万円になったものであって、もし、出産する医療機関がこの制度に加入していない場合は、出産一時金は従来どおり35万円しか支給されません。つまり、出産一時金が増額されたというのではなく、保険金分を負担してもらえるということです。
現在の出産費用の全国平均金額は、39万円です。出来れば、純粋に出産一時金が増額されてくれるのが、もっと嬉しいというのも本音ですよね。2009年10月には、出産一時金が42万円に増額されるようです。それまでに出産する妊婦さんには、なんとなく負に落ちない情報だと思いますが、これから出産を考えている方は、2011年3月までの暫定措置といううわさもあるので、急いだ方がいいかもしれません。
出産一時金の必要性は人それぞれですが、せっかく宿った赤ちゃんが、幸せにこの世に生まれてこれるように、みんなが安心して出産出来るような、出産一時金制度や国になっていって欲しいですね。